NOCO DESIGN

インテリアデザイナーが考える、建築インテリアと福祉住環境。        ** Interior & Barrier-free           NOCO DESIGN **

2016年07月

interior & barrier-free NOCO DESIGN の佐藤です。

「浴槽にまたぐ際の手摺が欲しい。」とのご要望があり、浴室の手摺工事を行いました。
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これは取付前の画像。
築35年のお宅ですので、ユニットバスではなく在来工法のお風呂です。

ご高齢になったご主人が浴槽へまたぐ際に、水栓金物(蛇口)を支えにしているそうです。しっかり握れませんし、混合水栓(お湯とお水の両方がブレンドされて出るもの)ですのでやけどの心配があり、奥様が手摺取付の依頼をされました。

ポイントは浴槽の床の高さと、洗い場の床の高さの高低差。
これが大きければ大きいほど、浴槽へのまたぎ越しの際にバランスを崩し易く、転倒の危険が高まります。

このお宅も、浴槽と洗い場の床の高低差が20㎝くらいあり、またぐ時に身体の上半身を大きくかがませる動作となります。
この場合つかまりやすいのは横手摺。ご本人様の動作の確認もさせていただき、介護保険の手続きも経て、取付工事を行いました。

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この場所への手摺の取付はいわゆる定番の場所です。

(最近のユニットバスでは、ほとんどのメーカーさんが安全を考慮して、洗い場床と浴槽床の高低差10~12cm程度の設計になっています。高低差が少ない場合は上体がある程度起き上がったまま動作できるので、縦手摺の方がつかまりやすいかもしれません。が、使用するご本人様の身体状態にもよります。ご本人の意向を汲んでプランするのが一番です。)


ところが、すぐに追加工事の依頼がありました。
反対側にも手摺が欲しいと。

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ご本人様の身体状況は「加齢による筋力低下」と「軽い健忘(認知力の低下)」
手摺工事計画の当初は一人で入浴しており、浴室に入りそのまま正面を向かって座り、身体を洗い、浴槽をまたぐ。という一連の動作でした。

が、工事完了の頃には状況が変わっていました。
身体状況としては、一人での入浴は十分可能なはず。ですが極度にお風呂嫌いのご本人が、奥様が一緒でないと入浴を拒否するようになっていたのです。

それにより、浴室に入り身体をひるがえして反対向きに立って、身体を洗ってもらい、その方向のまま浴槽をまたぐ。という動作に変わっていました。

そのために取り付けたのはこの手摺。

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下地の関係で、若干高い位置になりました。
いわるゆ定番の位置ではありません。
本来もっと低い位置に横手摺と、脱衣室への出入り口の横(この画像では横手摺の右端のあたり)に縦手摺をつける事が多いです。

が、このお宅の場合定番の位置では使いにくかったはずです。
この高い位置につけたため、洗い場で身体を洗ってもらう時に胸より少し下の位置でつかまることが出来ます
またそのまま横移動して手摺につかまったまま浴槽をまたぐ事が出来、なおかつ浴室と脱衣室との移動にも、足元の段差を超える際の支えとなりました。
一石三鳥です。

これは本当に使いやすい。安心安全になったと喜んでいただきました。
反対に当初取り付けた手摺は、残念ながらほとんど使っていないとの事です。


このように、手摺の取付位置には「定番の位置」がありますが、身体状況・介護状況・取付下地の状況などにより「定番の位置」がベストな場所とは限りません。
大事なのは、日々の動作を観察すること。手摺を必要とするご本人がどこを支えにして動作しているのか把握して、それを施工業者にきちんと伝える事です。
バリアフリー改修を学んだ施工者は施主から何も言われなければ「定番の場所」に取付しがちです。バリアフリーのお得意な施工業者だからといって、施工者に任せきりにするのではなく、プランニングにご本人の日常動作を反映させるように努力しましょう。

interior & barrier-free NOCO DESIGN の佐藤です。

お施主様からの、建具のガラスをステンドグラスにしたいとのご要望をうけて、ガラスのショールームに行って来ました。

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伺ったのは、株式会社中日ステンドアートさん(愛知県岡崎市)
http://www.studio-csa.com/

ステンドガラスにはどんなデザインがあるか?
ステンドガラス以外の装飾ガラスはどんなものがあるのか?
それを模索しに伺ったのですが、想像以上に多くの作品を体感する事ができました。

中日ステンドアートさんでは、日々技術開発を進めており、常に新しい技法・新しいデザインの探求をされている、前衛的なアートガラスのデザインオフィスです。デザイナーさんと職人さんが沢山いらっしゃいました。


ショールームでは、たくさんのサンプルを見せていただきました。ここでしか作れないものが多く、高い技術をお持ちです。
どの技法もとても素敵だったのですが、その中で印象的だったものを3つ選んでみます。

技法の画像は中日ステンドアートさんのweb site から御覧ください。
http://www.studio-csa.com/product/index.html

印象的だったもの① 「フォルニF Forni-F」
ガラスの上から別のガラスを貼り付けて一体化したガラス。
色の違うガラスだったり、透明感のあるガラスだったり。色や表面の仕上げにより、ポップでキュートなお部屋からエレガントなお部屋まで、色々合わせられそうです。

印象的だったもの② 「ベルビアン Belbian」
ガラスに水滴が散りばめられている表現。シンプルで上質な室内空間に。

印象的だったもの③ 「箔ガラス Haku glass」
ゴージャス!
金箔や銀箔が施されており、和の空間、特に琳派モダンな空間にはしっくりとはまる事でしょう。

私は画像を見てから、ショールームに伺って実物を拝見したのですが、どれも想像以上の美しさ!


このようなガラスの表現はインテリアにおいてフォーカルポイントやアクセントとなります。
目立たせるのか、馴染ませるのか。インテリアデザイナーはその空間のバランスを見ながらガラスをデザインに組み込みます。
光を通す・反射する・鏡として映る素材であるガラスは、インテリアエレメントとしての可能性はとても大きいです。

デザインガラスをインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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さて、ショールーム見学のきっかけになったお施主様ですが、ステンドガラス以外の技法もご紹介させて戴いたのですが、「でもやっぱりステンドガラスが一番!」との事になりました。



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